「ミッドナイト・ライブラリー」50代男性へのおすすめ度
★★☆☆☆ ← 好奇心旺盛な50代男性向け
あらすじ
内容紹介(「BOOK」データベースより)
ノーラはその日人生のどん底にいた。
飼っていた猫を亡くし、仕事をクビになり、いくら悲しくても話を聞いてくれる家族も友人もいない。頭をめぐるのは後悔ばかり。
「私がもっといい飼い主だったら」「両親にも亡くなる前にもっと親孝行ができていたら」「恋人と別れなければよかった」「故郷に戻らなければよかった」生きている意味などもうないと、ノーラは衝動的に自らの命を絶とうとする。
だが目覚めたとき、目の前には不思議な図書館が佇んでいたー。
2020年Goodreads Choice Awardフィクション部門受賞。
キーワード
真夜中の図書館、いろいろな人生、哲学、チェス、司書
感想
自分で道を切り開ける大人は読む必要のない本だと思います。
ストーリーが陳腐で、つまらなかった。
星が2つなのは、読了できたことと、文章が読みやすかったからです。
「真夜中の図書館」が舞台というので、
千夜一夜物語のような、いろんな話が繰り広げられるのかと思ったら違いました。
話は繰り広げられるのですが、その内容を記すとネタバレになるのでやめます。
主人公(ノーラ)の悪口を書くとさらにネタバレになるので、感想はここまでにします。
大人の男性ならとっくに気づいている人生観を物語にした小説です。
中学生や高校生にはおススメできます。
私が気に入った文章
ストーリーは陳腐でしたが、気に入った文章はいくつかあったので紹介します。
自分がつまずいている時にも使えそう
幸せだけが延々と続く人生なんて、そもそもあるはずがない。(275ページ)
主人公ノーラのことばです。
「ノーラもこんなセリフを言えるようになったんだ」と少しホッとしました。
ダメ人間だったノーラの心に良い変化が起きたことを読者が確認できたことばです。
自分がつまずいている時にも使えそうです。
自分にも当てはまると思ったことば
他人に認められるかどうか心配するのをもうやめた方がいいのかもしれませんよ。(293ページ)
これは図書館司書のことばです。
ノーラに対してそっと諭すように話しているのが良かった。
「自分にも当てはまるな」と思いました。
小さな決断の積み重ねが人生の方向性を決めていく
チェスにおいては、人生と同様、可能性というものがすべての基盤なんですよ。希望も夢も、それから後悔も。つまりは人生の一瞬一瞬が、可能性のうえに成り立っているんです。(297ページ)
小さな物事の持つ大きな意味を、決して過少評価してはいけません。(297ページ)
2つとも図書館司書のことばです。
「小さな決断の積み重ねが人生の方向性を決めていく」
ということなのですが、いいこと言うなと思いました。
まさにその通りだと思います。
自分も気を付けます
生きていくうえでは守るべきルールがある。その一つが『安い賃金で働いている人々に対し横柄な態度をとる人間を信用するな』というものだ。
ノーラの考え。
数々の小説で使われていることばですが、
改めて、物語の中に出てくると「そうだよな」と思わせられます。
自分も気を付けます。
「ミッドナイト・ライブラリー」は、ストーリーは陳腐ですが、いい文章は結構多かったです。
「気に入った文章を探すために読む」という読み方をするには良い本かもしれません。
今回は、好奇心旺盛な50代男性向けの「ミッドナイト・ライブラリー」を紹介しました。
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