人間は断片のあつまりである「断片的なものの社会学」岸政彦

断片的なものの社会学 岸政彦 エッセイ・ノンフィクション

「断片的なものの社会学」50代男性へのおすすめ度

★★★☆☆ ← 50代男性が読むと新しい発見があるはず

あらすじ

内容紹介(出版社より)
路上のギター弾き、夜の仕事、元ヤクザ……
人の語りを聞くということは、ある人生のなかに入っていくということ。
社会学者が実際に出会った「解釈できない出来事」をめぐるエッセイ。

感想

この感想は、自分の読書メモを頼りに書いています。

このブログをはじめる前、2021年1月に読了したためです。


193ページから良くなった!

岸政彦さんのエッセイを読んだのは、本書「断片的なものの社会学」がはじめて。

「人間は断片のあつまりである」という作者の主張に共感することができた。

全体主義ではなく、一つの主張がその個人の全体像ではないということ。

人は断片のあつまりであり、それこそが人なのである。

他者が何かに対して批判的な意見(自分の考えとは異なる)ことを言ったとしても、
それはその他者の断片的な部分であって全体ではないということ。

「ゆるす」ということが大事。

221ページからは、さらに良くなった!

かなり独善的で、偏った主張のある文章もあったが、
これも「断片的なもの」として捉えればありなのだと思った。

このことに気がつく前は、途中で読むのをやめようかと思ったが、やめなくて良かった。

自己の主張を押し通す力も学者には必要なのかもしれない。

今回は、50代男性が読むと新しい発見があるはずの「断片的なものの社会学」を紹介しました。

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